経営成績
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度の日本経済は、米国の関税政策に伴う外部環境の不確実性が続いたものの、個人消費や設備投資が底堅く推移し、全体としては緩やかな持ち直しの動きがみられました。一方、輸出は米国経済の減速や関税の影響を受けて伸び悩み、製造業の一部では収益環境が悪化しました。こうした中、国内では金融政策の正常化に向けた動きが進み、企業の投資姿勢は総じて堅調に推移しました。
国内のIT投資環境については、金融業や製造業をはじめとする幅広い分野で、生成AIを活用した業務効率化・高度化に向けたデジタル投資が拡大しました。また、政府による防衛力強化方針を背景に、防衛関連システムへの投資需要も増加傾向が続いています。
このような環境下、当社グループは慢性的な人材不足が続く中、開発体制の維持・強化と生産性向上を図るとともに、長期・優良案件の確保と着実な遂行に努めました。また、将来の成長を見据え、以下の長期的戦略施策を推進いたしました。
① 航空・宇宙・防衛領域への取り組み強化
連結子会社株式会社イー・アイ・ソル(以下、イー・アイ・ソル社)において、成長著しい航空宇宙・防衛分野を戦略分野として取り組みを強化し、2025年度には、世界有数の計測・制御機器ベンダーであるNational Instruments Corporationより、Asia / Pacific(APAC)地域部門での「Outstanding Contribution Award」を2年連続で受賞しました。
② 生成AI技術を活用したエンジニア支援サービスの機能強化
連結子会社株式会社エクスモーション(以下、エクスモーション社)において、同社の高い開発支援ノウハウと生成AIを活用した最上流工程(要求定義プロセス)の支援サービス「CoBrain」を提供しており、自動車メーカー等の顧客から高い評価を得ております。2025年度にはその機能を更に強化すべく、2月に「Word アドイン」機能、11月に要件定義書の自動生成機能「Studio」の提供を開始致しました。
③ クラウドサービスへの取り組み強化
連結子会社株式会社Fleekdrive(以下、Fleekdrive社)において展開している企業向けオンラインストレージサービスにつき、顧客ニーズへのきめ細かい対応によるサービス性の向上と料金改定等による収益性の改善に努め、大きな成果を上げました。
④ 成長戦略としてのM&Aの推進
2024年7月に連結子会社化した株式会社エフ(以下、エフ社)は、得意とする市場系フロント・ミドルシステムの開発を中心に、想定通り連結業績に貢献しております。今後も引き続き開発力・技術力・営業力強化を目的に、M&A・業務提携を積極的に推進してまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、前年度比8.2%増の17,359百万円となりました。セグメント別の外部顧客への売上高の状況は、次の通りです。
① ソフトウェア開発事業
証券業向け、官公庁向け等が大きく増収となり、エフ社の売上貢献等もあって、同8.2%増の12,750百万円となりました。
② コンサルティング事業
エクスモーション社において、自動車業界における堅調なCASE需要等を背景にコンサル売上が増加した外、「CoBrain」等のサブスク型サービス売上も順調に増加し、同8.8%増の1,569百万円となりました。
③ ソリューション事業
計測・制御系開発を行うイー・アイ・ソル社において、防災関連や鉄道関連等に加え、航空・宇宙・防衛関連の売上が伸び、前期からの期ずれ計上もあって、大幅な増収となりました。
自動車教習所業界向けにソリューション提供を行う連結子会社株式会社ノイマンにおいて、同業界での高いシェアとDX需要を背景に新サービス等が順調に伸び、増収となりました。
企業向けにオンラインストレージサービスを展開しているFleekdrive社において、サービス性の向上、料金の改定等の取り組みが奏功し、着実に売上増大を継続しました。
これらにより、ソリューション事業の売上は同8.1%増の3,038百万円となりました。
損益面につきましては、各セグメントの増収効果に加え、Fleekdrive社の収益性改善、エフ社の収益貢献等もあり、売上総利益は同15.1%増の4,268百万円となりました。販売費及び一般管理費は、人件費、賃借料等の増加により、同3.0%増の2,871百万円となり、営業利益は同51.7%増の1,397百万円、経常利益は同47.0%増の1,413百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同49.3%増の839百万円となりました。
今後の見通し
2026年度の連結業績は、第2四半期連結累計期間において、売上高8,900百万円、営業利益750百万円、経常利益750百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益400百万円、通期では、売上高18,000百万円、営業利益1,600百万円、経常利益1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,000百万円を見込みます。
株主に対する2026年12月期の配当金につきましては、第2四半期末は内部留保に充てることとし、期末につきましては普通配当として、1株につき14円とする予定です。
資産・負債・資本の状況
資産
当連結会計年度末における流動資産は8,453百万円となり、前連結会計年度末に比べ321百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が増加したことによるものであります。固定資産は3,993百万円となり、前連結会計年度末に比べ145百万円減少いたしました。これは主に、期中の開発完了と償却開始によりソフトウェアが減少したほか、償却に伴いのれんが減少したことによるものであります。
この結果、総資産は12,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ176百万円増加いたしました。
負債
当連結会計年度末における流動負債は3,717百万円となり、前連結会計年度末に比べ682百万円増加いたしました。これは主に、金融機関からの資金調達により短期借入金が増加したほか、未払法人税等が増加したことによるものであります。固定負債は1,264百万円となり、前連結会計年度末に比べ535百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は4,981百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,217百万円増加いたしました。
純資産
当連結会計年度末における純資産合計は7,465百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,041百万円減少いたしました。これは主に、自己株式取得により自己株式が増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は52.8%(前連結会計年度末は62.4%)となりました。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ482百万円増加し、当連結会計年度末残高は5,207百万円となりました。主な要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は1,880百万円(前連結会計年度は500百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益および未払消費税等の増減額によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は436百万円(前連結会計年度は493百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出および無形固定資産の取得による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は961百万円(前連結会計年度は149百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出によるものであります。
業績の推移
主要な経営指標等の推移(連結)
| 決算年次 | 2021年 12月期 |
2022年 12月期 |
2023年 12月期 |
2024年 12月期 |
2025年 12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 13,922 | 13,986 | 15,883 | 16,041 | 17,359 |
| 経常利益(百万円) | 1,123 | 1,056 | 1,202 | 962 | 1,413 |
| 当期純利益(百万円) | 1,060 | 564 | 753 | 562 | 839 |
| 純資産額(百万円) | 7,522 | 7,817 | 8,241 | 8,506 | 7,465 |
| 総資産額(百万円) | 11,272 | 11,455 | 11,929 | 12,270 | 12,447 |
| 1株当たり純資産額(円) | 279 | 288 | 305 | 314 | 328 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 43.69 | 23.21 | 30.99 | 23.12 | 37.89 |
| 自己資本比率(%) | 60.1 | 61.2 | 62.3 | 62.4 | 52.8 |
| 自己資本利益率(%) | 16.5 | 8.2 | 10.4 | 7.5 | 11.8 |
| 株価収益率(倍) | 10.4 | 15.4 | 13.0 | 14.0 | 12.6 |
| 配当性向(%) | 27.5 | 51.7 | 38.7 | 51.9 | 37.0 |
| 従業員数(名) | 777 | 786 | 791 | 852 | 866 |
(注)過去の会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利益」を算定しております。
主要な経営指標等の推移(単体)
| 決算年次 | 2021年 12月期 |
2022年 12月期 |
2023年 12月期 |
2024年 12月期 |
2025年 12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 9,601 | 9,718 | 10,862 | 10,238 | 10,739 |
| 経常利益(百万円) | 936 | 636 | 802 | 371 | 667 |
| 当期純利益(百万円) | 733 | 378 | 619 | 226 | 459 |
| 資本金(百万円) | 1,494 | 1,494 | 1,494 | 1,494 | 1,494 |
| 発行済株式総数(株) | 13,410,297 | 26,820,594 | 26,820,594 | 26,820,594 | 26,820,594 |
| 純資産額(百万円) | 4,603 | 4,722 | 5,005 | 4,903 | 3,350 |
| 総資産額(百万円) | 7,852 | 7,694 | 8,055 | 7,919 | 7,710 |
| 1株当たり純資産額(円) | 189 | 194 | 205 | 201 | 167 |
| 1株当たり配当額(円) | 12 | 12 | 12 | 12 | 14 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 30.22 | 15.55 | 25.46 | 9.32 | 20.74 |
| 自己資本比率(%) | 58.6 | 61.4 | 62.1 | 61.9 | 43.4 |
| 自己資本利益率(%) | 16.5 | 8.1 | 12.7 | 4.6 | 11.1 |
| 従業員数(名) | 481 | 488 | 485 | 498 | 510 |
(注)過去の会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、「1株当たり純資産額」、「1株当たり配当額」及び「1株当たり当期純利益」を算定しております。